OBLIVIONプレイ日記~Darker than Darkness~

OBLIVIONのロールプレイ日記と小ネタがメインです。
BUCK-TICKを愛して止まないので作中にBUCK-TICK語録が多数出てきますが、BUCK-TICKとは何の関係もありません。

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Messiah of the Darkness 最終話 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどな・・・。 ロベクトはその外科手術で、人々を廃人に・・・。
やはり思ったとおりの気違い野郎だったってわけか」

 

「使命感に捕らわれ自らを失った。
その結果、人をまるで実験材料か何かのように扱っていたDr.Lobectoは、明らかに常軌を逸していたと言える」

 

「やっぱり・・・、先生は悪い人だったんだね・・・」

「Tomy・・・」

 

「・・・そうとも言い切れない」

 

「適切な対処の出来ない病の解決策を模索し、ようやく可能性を見出した方法が悪魔の手術であったとはいえ、治療を行ってからの約30年の間、自らの手に掛けた患者を追跡調査し、経過を記録し続けた。
同時に患者たちに様々な話を聞かせることで前頭葉を刺激し、切断した連絡繊維の再結合を促そうとした。

毎日患者と食事を取り、一人一人に語りかけ、手を離れた患者には手紙を送り続ける。
そんなことを30年以上も続けられる医者はそうはいないだろう」

 

「治療法自体は非道極まりないものだが、奴は奴なりに人々を救おうとしたのもまた事実」

 

「・・・そっか」

 

「それで・・・。 結局俺の親友も、Tomyの母親も、すぐには元に戻らないということか・・・?」

「ああ。 魔術の類で魂が奪われたのなら、何らかの方法で魂を戻すことが出来たかもしれないが、物理的に脳の一部を切り離されていては、もはや手の施しようがない」

 

「だったら、僕たちが治してあげればいいよ!
よく分からないけど、たくさんお話を聞かせてあげれば元に戻るかもしれないんでしょ?」

 

「僕・・・、何となく分かるんだ。
僕がまだ眠っているとき、先生は毎日僕に話しかけてくれた。

意識は無かったし内容も全然覚えてないけど、でもすごく暖かい感じがしたんだ。
だから僕は先生のことを、あんなに信用していたのかもしれない」

 

「ねえ、Leon。 Leonはお友達に毎日冒険の話をしてあげてたんだよね。
Leonのしていることは間違いじゃなかったんだ!
今はまだ分からなくても、Leonの気持ちは絶対に伝わってるよ!
だから僕も、お母さんに毎日お話してあげるんだ!」

 

「そうすれば、いつかきっと目を覚ましてくれるよ!
そうでしょ?!」

 

「Tomy・・・」

 

「お前は強いな」

 

 

 

 

 

「しかし、恐ろしい話ですねー」

 

「普通の人間なら、生きた人間の脳みそを弄くろうなんて考えもしないと思うんですけど、やっぱその医者、元々頭がタコれて、いや、イカれてたんですかねぇ。
バイヤーっすよ、バイヤー!」

 

「そう思うか?」

「へ?」

 

「クックック、何ね。 狂気的な行為に及んだとは言え、彼だけが特別な人間ではないということだ」

 

「過去に、ある大学で"学習における罰の効果を測定する実験"として参加者を募ったことがある。

参加者は「生徒役」と「教師役」に分けられ、それぞれ別の部屋に入る。
生徒役には電極が付けられ、そのスイッチは教師役に預けられることになる。
その後、教師役は用意された単語の選択問題を読み上げ、生徒役が問題に答える。
正解すれば次の問題に移るが、不正解なら教師役が電気ショックの罰を与え、それにより正解率が向上するか否かを計る。

また電圧は45ボルトから450ボルトまで用意されており、1問間違えるごとに15ボルトずつ上げていく。
傾向としては、100ボルトで生徒役は苦痛を訴える。
150ボルトでは痛みで絶叫し、300ボルトでは涙ながらに実験の中止を訴えるようになる。
330ボルトを超えると、生徒役は死んだように動かなくなり、最大の450ボルトでは通常の場合、死に至るほどの電圧だ」

 

「ひょえ~・・・。 トチ狂った実験ですね。 まるで拷問じゃないっすか・・・!」

「ククク、安心しろ。 実は生徒役は予め実験内容を知らされている役者のサクラで、教師役が電流のスイッチを押しても実際には電流は流れない。 生徒役の役者がそのような演技をしているだけだ」

「え?」

「実際の実験内容は、"科学的実験という合理的・合法的見解の中で、人はどこまで従順になるのか"というもので、真の被験者は電圧を流す教師役の方なのだ」

 

「事前に精神科の医者たちにこの実験の結果を予測させたところ、200ボルト以上の電圧を流すものはほぼいないというものだった。
ましてや致死確定といえる450ボルトに達するまで電圧を上げるような残虐な人間は、1000人に一人しか存在しないだろうという見解だったらしい。
だが、実際はどうだ」

 

「40人の被験者の内、実に26人もの人間が、生徒役の絶叫を聞きながらも、最大の450ボルトまで電圧を上げ続けたのだ。

途中、被験者が実験の中止を訴えた場合、白衣を着た権威ある人物が実験の続行を促す指示を与えるといった細工はあるものの、剣を突きつける等の物理的なプレッシャーは一切ない状態だった。
にもかかわらず、彼らは実験、そして権威者の命令という名目で責任を転嫁し、電圧を上げ続けた。
これこそ常軌を逸しているとは思わんかね?」

「た、確かに・・・」

「だが、悲しいことに彼らは犯罪歴もない善良な市民だ。
しかし、罪を肯定できる口実と有徳的な大義名分があれば、良心や自制心以上に、内に秘めたサディズムを剥き出しにどこまでも残酷になれる。 それが人間であり、"普通"なのだよ」

 

「ぼ、僕には到底カイリー(理解)できない世界っすね。 第一、怖くてそんなこと・・・」

 

「分からんぞ。 臆病者のお前とていざとなれば狂気が芽生え、この私にすら反逆するかもしれん」

 

 

 

 

 

 

-数日後-

 

少年の希望により、彼の母親は村の診療所へと移されることとなった。
また、一時的に拘留されていたインペリアルプリズンの囚人が、Leonの証言により彼の友人だということが判明。
同時に村へ身柄を移送された。

 

非道な手術を続けたDr.Lobecto。
その治療法の全貌は明らかにされたものの、あくまでも外科手術であり、またその行為に対する法律自体が存在しないため、罪に問われることは無かった。

彼は今も山奥の自宅で、患者たちと慎ましく暮らしている。
精神疾患への新たな治療法の研究は続けるようだが、自らの狂気に気付いた彼は、今後あの忌まわしい治療を行うことは無いだろう。

 

 

 

 

 

「"メシアに成り損ねた医者"か・・・。 
前頭葉を切り離すとはなかなか面白い発想だが、結果に関しては運否天賦のギャンブルのようなもの。
その向上心は素晴らしいが、一度の失敗も許されない医者がこのような不確定要素に頼っているようでは、どの道メシアとは成り得なかっただろう。
脳の形成段階である"幼い子供"であれば、万に一つくらいは回復の余地もあったかもしれんが・・・」

 

「決して生易しいものではないのだ。 メシアや神といった、至高の頂への道はな・・・!」

 

 

 

 

 

自らを見失うのは恐ろしい。
自らを消されるのはもっと恐ろしい。
皆が皆、自分は自分でありたいと願い、そして自分の心はは自分自身が熟知しているものだと考えている。

だがそれは間違いだ。
どんな人間であろうと、そこには必ず自らの知らない闇が潜んでいる。

無意識の底に芽生えた闇は、じわじわと心を侵食し、やがて心は完全に闇に覆われる。
しかし、人はそれに気付かない。
既に闇に支配された心で自らを省みても、それが闇であると理解できず、正常であると思い込む。
だからこそ、自らが狂っているという事実に気付く事が出来ない。

 

この世界において、自らを知ったつもりでいる人間は数あれど、本当の意味で全てを知っている賢人は数少ない。
いや、もしかしたら一人も存在しないかもしれない。

だが、私は知っている。

私は、"己を知らない"という事実を知っている。

本当の私は、何処にいる?

 

Messiah of the Darkness

~完~

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カテゴリ:OBLIVION ロールプレイ日記

2010.09.14 Tue. 14:16 -edit- Trackback 0 / Comment 6

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Messiah of the Darkness 第12話 ~紙一重の狂気~ »

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この記事に対するコメント

[ No:1478 ]

面白すぎる!

そこらのマンガや小説よりも面白いと思います!

URL | tetoasi #-

2010.09.14 17:05 * 編集 *

[ No:1479 ]

>>tetoasiさん

もったいないお言葉ヽ(T▽T)ノ
途中からわけ分からなくなってきて支離滅裂になっていないか心配でしたが、面白いといっていただけて安心しました>_<
次回もがんばります~!

URL | lain #0MXaS1o.

2010.09.14 22:28 * 編集 *

[ No:1480 ]

こんばんは~^^

今回もおもしろいお話、ありがとうございました!
お隣の鈴木さん、カジートだったんですねw

lainさんのお話は、シリアスとギャグが絶妙でほんまおもしろいです(*´ω`*)メッチャスキー
次回も楽しみにしております♪

URL | Lea #mZZZew4M

2010.09.15 23:42 * 編集 *

[ No:1481 ]Re: タイトルなし

>>Leaさん

こんにちわー><ノ
お隣の鈴木さんはカジートでしたw

今回はシリアス多めだったので、次回はギャグ予定です><
お楽しみに~^^

URL | lain #0MXaS1o.

2010.09.16 13:00 * 編集 *

[ No:1482 ]

〆の台詞がとてもGOOD!

自分的な評価ですがとてもかっこいい物語でしたw

URL | 永遠と・・・ #-

2010.09.16 20:22 * 編集 *

[ No:1483 ]Re: タイトルなし

>>永遠とさん

締めくくりを考えていなかったので、必死に考えた結果がアレでしたw
何描くにしても、最初と最後だけはしっかりと考えておかないとダメですね;

URL | lain #0MXaS1o.

2010.09.17 22:56 * 編集 *

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