OBLIVIONプレイ日記~Darker than Darkness~

OBLIVIONのロールプレイ日記と小ネタがメインです。
BUCK-TICKを愛して止まないので作中にBUCK-TICK語録が多数出てきますが、BUCK-TICKとは何の関係もありません。

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Messiah of the Darkness 第10話 ~贖罪の山羊~ 

「君が盗賊でも異議を唱えるものでもないとしたら、一体何用かね」

 

「まさか、私の命を取りに来た死神とでも言うつもりではなかろうね」

 

「その発言は、自らの行為がそれだけよこしまであることを認めていると判断できる」

 

「・・・」

私の鎌掛けに、男は言葉を失う。
単なる狂人かと思っていたが、自我は残っているようだ。

 

「お前を定義する言葉は二つ。 一つは精神病治療において唯一の手段を持つメシア。 一つは、治療と称して人々から魂を奪う悪魔。
そしてお前の書斎にあったメモを見る限り、治療は非常に危険を伴うものであり、なおかつ治療後は人格に不可逆的な変化を及ぼす。
患者の姿を見ればそれは否定しようのない事実だろう。
これが患者を救うための処置だとしたらお前の行為は矛盾している」

 

「お前の目的は何だ。 この危険な治療は何を意味している」

 

「君が何者であるかは別として、今の時代に生まれたことを感謝するといい。 もし君が一昔前に存在していたら、間違いなくこう呼ばれていたであろう」

 

「"魔女"とな」

 

「・・・?」

 

「人は弱く、そして脆い。 常に無意識の目に見えぬ恐怖に怯えており、それを払拭したいと考えている。
そのために人は悪を仕立て上げ、それらを排除することで恐怖を克服しようとしてきた」

 

「過去のシロディールにおいて、魔女狩りと呼ばれる忌まわしき儀式が多く行われていた時代があった。
魔女とは従来、悪魔と契約を交わし特別な力を得たとされる女性であり、人々に害を及ぼす存在として恐れられていた。

魔女狩りとはそういった存在を排除するために行われた一連の刑罰行為を指すものだが、魔女を特定する手段は極めて曖昧であり、主に他人の証言や本人の自白によって魔女を特定していたという。
故に魔女であると疑いを持たれた者はその時点で否応無しに連行され、自白を引き出すために身の毛もよだつような拷問が繰り返された。

縄で身体を縛られた上で、皮が剥がれ落ちるまで鞭打ちをし、指が潰れるまでペンチで締め上げ、赤く焼けたゴテを押し付けられる。
そこで自白をしなければさらに拷問は続き、手足を引っ張られ関節を外し、手足の指を1本1本切り落としていく。
さらに唇を切り落とし、全身の皮膚を剥ぎ、焼けた鉄の靴を履かせ無数の釘の突き出た鞍馬に跨らせる。
全身の神経という神経を隈なく痛めつけると、最終的には肩から腕を、股関節から脚を切断し、Caterpillar(キャタピラー)と呼ばれる姿で捨てられたという」

男が語るのは過去に実際に起こった忌々しい魔女狩りの事件。
過去の人間が起こした、理不尽な苦境に無理やり説明を付け、それを解決すべく行われた理不尽な殺戮行為。

 

「魔女狩りは集団ヒステリーと考えるのが適当だ。
特定の集団が災害、不作、疫病、敵対勢力の圧力などにより強いストレスや不安に晒され続けることで、自然発生的な妄想からそういった事件を起こすことがある。
彼らは目の前の事象を通常では説明できない超常現象が起きたと確信し、オカルトや、疑似科学的、都市伝説的解釈を成した上で、非論理的な方法で解決を図ろうとする。
この場合、当時社会的弱者であった女をスケープゴートとし、それらを排除することでストレスや不安を断ち切ろうとした結果の惨劇と言える」

「その通り。
無論、このような残酷な魔女狩りが行われたのは過去の話であり、当時に比べ人々の知識レベルの底上げがなされた現在ではそのような行為は殆ど行われていない。
しかし神や悪魔などの見えざる力の存在に俄かに恐怖を抱いている閉鎖的な農村や小都市などでは、未だに集団ヒステリーによる魔女狩りまがいの行為がたびたび発生しているのだ。
そして弱者が虐げの対象となるのは過去も現在も変わりはない。

だが今は女性が政治を行う時代。 女性を社会的弱者と呼べなくなった現在、標的とされるのはどのような者か。
それは周囲にとって分かりやすく、明らかに集団から逸脱した存在。
例えばアルゴニアンやオークに対する差別は今を持って尚なくなる事はなく、君自身もその姿のせいで不本意な汚名や軽蔑、迫害を受けた経験があるはずだ」

 

「異論はない。 だがそれとお前の治療と、どのような関連性がある」

「・・・同様に、脳障害や精神障害を患いおよそ正常ではない者も、ただそれだけで好奇の視線にさらされる。
そして有事によって人々がパニックに陥った際、真っ先に責任を転嫁されるのは、そういった弱者なのだ」

男の首がやや前に凭れ、先ほどまでの慄然とした口調も弱弱しくなる。

 

「娘もそうだった。 
染色体異常によって生まれつき知的障害を背負っていた娘は、複雑な事情や状況の判断が難しい。
疫病によって家畜が全滅した際にその場にいたとして捕らえられた娘は、彼らの誘導尋問によって自白を促され、そして処刑された。

根拠や裏づけのない妄想はさほど時間が掛からずに目を覚ます場合が多いが、斉一性の原理によって引き起こされた事象は、往々にして反省したり責任を問われたりすることはなく黙殺される。
集団とはそういうものだ。 その行為を肯定した者が多ければ多いほど、仮にそれが間違いであったとしても罪悪感は分断され、責任を感じることがなくなる」

 

「狂っている。 そう思わんかね?
いや、彼らだけではない。 人間とは常に狂気の素顔の上に仮面を被せて生きている。
元来その狂気は日の目を見ることはないが、ふとしたきっかけで内に秘めた狂気をむき出しにする。

狂気に取り付かれた人間は根拠のない妄想を確信し、周囲の言葉を受け入れる事はない。
それが集団であるならばなおさらな。
したがって彼らを説得して宥めるのはほぼ不可能なのだ。

だから私は弱者を救おうと心に決めたのだ。
娘が殺されたあの日・・・。
これ以上、心清き哀れな者たちが、人々の身勝手な都合で迫害され、そして命を落とすのを黙ってみているわけにはいかない。
全ての人々を救うことは出来なくても、せめて精神疾患や脳障害でさまざまな迫害を受けている罪無き人々を、私の手で・・・」

男が言葉に詰まる。 蘇った娘の思い出が脳裏をめぐっているようだ。
それは娘と過ごした悦楽の記憶か、もしくは凄惨な死に様かは分からないが、少なくとも今の男を突き動かしている一つの大きな因子になっていると考えられる。
精神病治療に拘るのは、救えなかった娘に対する贖罪でもあるのだろう。

だが、私の心には何か引っかかるものがある。

 

「なるほど、お前の信念は良く分かった。
だが今の話では、私が最初に言った"矛盾"を説明できていない」

 

「確かに君の言うとおり、この治療には危険が伴う。
だがそれは治療においての過程であり、結果ではない。
だからこそ私は患者と共に過ごし、彼らの経過を見守っている。
時には世界を回り、これまでに手掛けた患者の追跡調査することもある。
この治療を創めてから30年、私はそうしてきた。

全てはこの治療を安全で完璧なものへと昇華し、世間に認めさせる為。
患者の中には社会復帰をしたものもおり、他に有効な手段が存在しない今、最も可能性のある治療なのだ。
その為に私は如何なる努力も惜しむつもりはない」

 

「これでも一度はメシアと呼ばれた男だ。
是が非でも私はこの治療を確立し、人々を救わなければならん・・・」

 

「理解してくれたかね? それならばこれ以上私に関わらないで欲しい。 研究の邪魔をされたくないのでな・・・」

 

「よく理解した。 だがお前は一つ大事なことを忘れている。
確かに人間は誰しもが心に闇を抱えているもの。
それと同時に、お前自身もまた人間であるという事実」

 

「・・・何が言いたい」

 

「狂っているのはお前だ」

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テーマ: Oblivion

ジャンル: ゲーム

カテゴリ:OBLIVION ロールプレイ日記

2010.08.08 Sun. 14:19 -edit- Trackback 0 / Comment 4

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この記事に対するコメント

[ No:1459 ]

今晩は、lainさん

Dr.Lobectoは贖罪をしているようだが、最後の言葉から羽っこさんはDr.Lobectoに対して罪滅ぼしを下すのか、または・・・

この雰囲気からすると、Dark Endになるか・・・または想定外なことが発生するか・・・?

続きを楽しみに待っています。

URL | ゆったりさん #GxAO5jdM

2010.08.08 21:55 * 編集 *

[ No:1460 ]>>ゆったりさん

こんばんわ~(・▽・)
今後どのような展開になるのか、期待せずにお待ちくださいw
一応羽っこさんにも意味のあるイベントにしたいと考えております。

URL | lain #0MXaS1o.

2010.08.09 00:14 * 編集 *

[ No:1461 ]

お久し振りです。
日常が忙しかったりパソコンが死に掛けてたりでなかなか来れませんでした。


魔女狩り。
忌まわしい過去ですね。私も一時期調べてたんですけど、魔女にされた女性は裕福な未亡人が多かったそうですね。取調べ側の聖職者は魔女の財産を自由にできる権利があったらしく、故に魔女に仕立て上げられたらしいです。
実は裁く側が欲にまみれた悪魔だったという感じかなぁ。

羽っこさんがこの展開をどう断するのか。
実に興味深いです。

URL | 久遠 #OTCdg7QM

2010.08.10 22:08 * 編集 *

[ No:1462 ]>>久遠さん

お久しぶりです~(・▽・)ノ
こちらも最近忙しくてかなり更新が遅れています><
夏場はPC不調になりやすくて困りますね。
こちらもちょっとグラボの調子が悪いらしく、グラがおかしくなることがちらほら・・・。

魔女狩りにはそんな理由もあったんですね。
ネットで調べただけなので詳しくは知らないのですが、飽くまでもこの世界での魔女狩りということになってるので結構適当だったりします;
なんにせよイカれた事件であることは変わりありませんね・・・。

この先の展開は、まーそんなに捻くれたことにはならないと思いますw

URL | lain #0MXaS1o.

2010.08.11 00:04 * 編集 *

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