OBLIVIONプレイ日記~Darker than Darkness~

OBLIVIONのロールプレイ日記と小ネタがメインです。
BUCK-TICKを愛して止まないので作中にBUCK-TICK語録が多数出てきますが、BUCK-TICKとは何の関係もありません。

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Messiah of the Darkness 第7話 ~交錯~ 

 

「ねぇ、Leon・・・。 今、目の前に、女の人がいるんだ。 羽が生えていて、角もある。 僕を見てる・・・」

私から目線を逸らさないまま、少年は震える声で男に言った。
私は少年の言葉の意味が理解できず困惑する。

私の容姿に怯えるのは分からないでもない。
だが、この状況であれば男は既に私と接触済みなのは一目瞭然であり、一見すれば分かる事実をわざわざ情報として男に伝える意図が見えない。
だが男はその言葉の意味をいち早く悟ったようだ。

「安心しろ、"俺にも見えている"」

男の言葉を聞いて私もようやく理解した。
つまり少年は、正体不明の私の姿を見て幻覚ではないかと誤解したようだ。
元々、精神分裂病の影響によって幻覚と現実を同時に見てきた少年にとっては無理のないことかもしれない。

現実とは、人間の"共通した認識"によって構成される知覚の世界であり、言わば脳が世界を作り上げている。
だがこの少年は、病により個人的な知覚を有する主観症状が現れており、それは他人には認識不可能であっても、当人にとっては脳が作り上げる紛れもない現実である。
無論目に見える相手が幻覚であったとしても対話は可能であり、触れれば感触もある。
それ故に、当人自身が虚像と現実を区別するのは至難の業だ。

少年はそれを明確に判断するために、第三者であるLeonに尋ねた。
そしてLeonの言葉を聞いて、私が個人的知覚による幻覚ではなく、共通に認識される存在、つまり現実として理解したはずだ。

 

「そろそろ自分に自信を持ったらどうだ。 お前は病を自ら払拭したんだ。 目に見えるものは現実、幻覚などではない」

男が少年の肩に手を掻け諭すように言うと、私に向き直る。

「失礼したな。 お前の姿に少々動揺したようだが、悪気はないんだ」

「ごめんなさい。 ちょっとビックリしたんだ・・・」

愛想のない男の謝罪の後に少年が続ける。

「この程度のことで詫びる必要はない」

 

 

 

「しかし、随分遅かったな。 遊びに行くのは構わんが、暗くなる前には帰れと行っただろう。 村の周辺とはいえ、いつまたLobectoのような変質者が現れないとも限らん」

 

 

 

「紹介しよう、この子はTomy(トミー)。 精神分裂病を患いLobectoの治療を受け、一時的に皆と同じく廃人と化したものの、現在はこの通り正気を取り戻した。 見た目によらず、強い精神力を持った男だ」

 

 

 

 

「先ほどから気になっていたが、なぜその子の母親はこの場にいない」

日記を読む限りでは、母親は息子を溺愛していた。
その息子を置き去りにして姿を消したのは何か理由があるはず。

男は少年に視線を向ける。
本人の手前、他人の事情を勝手に話すわけにもいかないという判断だろう。
それは少年に同意を求める意味が含まれていた。

「僕の・・・母さんのことを、知りたいの?」

困惑顔で少年が口を開く。

「正確にはDr.Lobectoのことだ。 訳あって私は今Dr.Lobectoの素性を調査している。 彼に関連性のあることなら話して欲しい」

今度は少年がLeonに視線を向けると、Leonは無言で頷いた。
それを確認した少年が、徐に口を開く。

 

「母さんは、僕の看病疲れでノイローゼになっちゃったんだ。 治療で病気が治ったはずの僕がいつまで経っても元気にならないで、それどころか動くのも何だか辛くなって、そのうち何も考えられなくなって・・・。 だから、母さんは・・・」

「心中を決意した」

思い出したくない過去に口ごもる少年の後に、男が言葉を付け足した。

「幸い、鬼気迫った表情の彼女を見かけた村人が、様子を伺いに部屋へ入ってきたことで惨事は免れたが、彼女はほぼ半狂乱に陥っていた。 そしてそこに現れたのが・・・」

「Dr.Lobectoか」

「その通り。 おれはその頃まだこの村には来ていなかったから止めることは出来なかった。 また村人たちも、まだ奴の所業について詳しく知らなかったのだろう。 同時に狂乱の彼女をどう扱えばいいのか分からず、結局Lobectoに預けることとなった。
それから彼女は戻ってきていない。 運がよければまだ奴の研究所にいるはずだが、奴の目的が分からん以上想像が付かない。
最悪の場合・・・」

そういって男は言葉を止める。
視線の先には、男の言葉の先を理解し悲しみと恐怖によって涙を浮かべる少年の姿。
すまない、そう呟く男に対し首を横に振る少年。

「大丈夫。 母さんはきっと元気になって帰ってくるよ。
それに、僕はみんなが言うほど先生が悪い人だとは思えない。 むしろ、先生は本当に病気の人を救いたいって願ってると思うんだ」

気丈に笑顔を振舞う少年の言葉に、男は顔をしかめた。

「お前がそう思いたいのは分かる。 お前は心を取り戻したと同時に精神病も克服した。 そのためあたかもLobectoの治療によって回復したと錯覚してしまうのも無理はない。 だが・・・!」

男の口調がやや強くなる。

「それなら他の者も立ち直ってしかるべき。 だが俺の知る限り殆どの人間は抜け殻の状態のまま放置されている。 俺の親友もな・・・。
お前が回復したのは単に運が良かったか、もしくは子供ゆえにLobectoが情けをかけたかのどちらかだろう」

 

「そんなことない! だって、先生はとても優しかったから。 全く反応しない僕に毎日話しかけてくれた。
あの時は何も感じなかったけど、でも先生の話を聞いているうちに徐々に何かが芽生えてきていたんだ。
それに先生は言ってた。 魔女狩りや宗教裁判で免罪にも関わらずひどい目に合わされてきた可愛そうな人たちを救いたいって、本当の悪魔をみやぶるんだって!」

 

「つまらんことを吹き込まれたようだな。 なるほど、お前を助けたのは奴自信を崇拝する信者を作り上げるためか。 心を取り上げるのはマインドコントロールしやすいようにするためとも考えられる。 くそ、Lobectoめ・・・!」

 

100704173826_346f.jpg

 

話が交錯している。
男の話を聞く限りでは、Dr.Lobectoは狂人、或いは何らかの理由によって人々の魂を奪う悪魔という印象が強いが、それはLeonの主観が少なからず介入していることは承知している。
だがそれを省いて鑑みても、Dr.Lobectoがメシアや聖人である要素は、Dr.Lobectoが口にしたとされる「人々を救いたい」という発言意外では今のところは皆無だ。
そして、現に殺意を抱くものまで現れており、Dr.Lobectoがその発言内容を実行しているようには感じられない。

しかし、"治療"によって正常にまで回復した少年は、彼は悪人ではないと言う。

現段階で予測可能な、廃人にされたものとこの少年の明らかな違い、それは年齢的なものだ。
それによって治療の結果に差異が生じているのは恐らく間違いはないはずだが、その差異はどこからくるものか。

1つは、Dr.Lobecto自身の問題。
Leonの言うように、相手が幼い少年ゆえに情けをかけたのか、もしくはマインドコントロールの線も考えられないわけではない。
先入観のない幼少期であればなおさら容易だ。

もう一つは、治療を受けた側であるTomyの問題。
Tomyが他の者たちと同じ治療を受けたと仮定するならば、彼だけが正常に回復した理由とは如何なるものか。
大人と子供の違い、比較要素が多すぎて限定はほぼ不可能。
Dr.Lobectoの施した治療がどのようなものなのか分かればある程度絞り込めるが、現時点ではそれを知る術はない。

結局は、直接本人に会って確かめる以外はなさそうだ。
問題は、その本人が何処にいるかだが・・・。

 

100708183633_357.jpg

しばしの間、男は険悪な顔つきで深く目を閉じていた。
少なからず愛すべき対象である少年が発する、憎むべき相手であるLobectoに対する敬慕の念が男の心のバランスを崩し、どうしていいのか分からないのだろう。

やがて小さなため息を付くと、静かに口を開いた。

「Tomy、お前は優しい子だ。 自分のせいで母に病を背負わせてしまったという自責の念と、自分が救われたという想いから、真実を見誤っているのだろう。
そのため、本来憎むべき相手であるLobectoに救いを求めてしまっているんだ」

 

 

 

「さて・・・」

 

「Tomy、お前は奥へ行っていろ。 俺は少しこのお姉さんと話があるんでな」

「え・・・、う、うん」

一瞬、決意に満ちた表情浮かべ、男は少年を促した。
唐突とも言える呼びかけに少年は多少困惑しつつも、その表情から何かを読み取ったのか素直に従う。

 

「準備は出来ているか?」

 

「Lobectoの居場所を教えてやる」

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テーマ: Oblivion

ジャンル: ゲーム

カテゴリ:OBLIVION ロールプレイ日記

2010.07.05 Mon. 15:09 -edit- Trackback 0 / Comment 8

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この記事に対するコメント

[ No:1439 ]

男少年もいいおやこ・・いや、保護者と少年と言い換えておきます^^;

さて、いよいよLobectoの居場所が分かるんですね!!
まだ正体は明らかではありませんが何となくいやな予感がします。。

URL | 永遠と・・・ #-

2010.07.06 17:07 * 編集 *

[ No:1440 ]

レオンさんとトミー君、いいコンビですねw
そして、トミー君がかわいすぎるッ(≧ω≦)♡
私がかわりにお風呂に…w

だんだんドクターに近づいてきましたね~
続きが楽しみです((o(´∀`)o))ワクワク

URL | Lea #-

2010.07.07 23:31 * 編集 *

[ No:1441 ]ツッコミが面白いですね~

「問答無用で攻撃してくる・・・」・・・羽っこさん根に持つタイプ?
「過剰な子供好き」・・・えっ!?まさか、あのクールな振る舞いがある筈だったレオンが・・・?いや、まさか・・・ね・・・嘘だよね?(嘘だと言ってくれぇー私がイメージしているバイオ4のレオンが崩れる・・・)
「女の子のような・・・男の子」Tomy(くん・ちゃん?)う~ん・・・ツンデレ??

羽っこさんより今回はレオンとTomy(くん・ちゃん?)に主役を奪われがちに感じるのは私だけ?(羽っこさん頑張れ!)

最後は私のイメージしているレオンらしくなるという・・・う~む、なかなかやるなレオン。

URL | ゆったりさん #GxAO5jdM

2010.07.07 23:44 * 編集 *

[ No:1442 ]

>永遠と・・・さん

親子ということにしておいてあげてくださいw
次回は登場までこぎつければいいですが、まだ未定です><


>Leaさん

いらっしゃいませ~ヽ(´▽`)ノ

>私がかわりにお風呂に…w

トミーくんは一応男の子なので、Leaさんのような美女に誘われたら・・・(*´艸`)
ドクターは果たしてメシアか狂人か?!
実はフェイスデータ無くして難航中(・▽・;)


>ゆったりさん

レオンはバイオ4のレオンとは全く関係ありませんのであしからずw
そもそもゲームをプレイしたことが無いので、分からないし><

トミーくんはツンデレというより「ツン」だけです。
で、レオンさんが「デレ」で、二人で「ツン」「デレ」みたいな(今思いつきました)。

URL | lain #0MXaS1o.

2010.07.08 17:16 * 編集 *

[ No:1443 ]

レオンたんってすっごくバイオ4のレオンに似てるよレオンたん。
バイオ4レオンと全く関係あることにしてくれるとレオン好きのみあっさんは大変喜びますw

今回はBLゲーぽいコントでフジョシ的に(本来の意味で)Goooooood!!!!でごちそうさまでした(ニヤニヤ


URL | Miari #wVPWx2mE

2010.07.10 01:14 * 編集 *

[ No:1444 ]>>Miariさん

みあっさんがフジョシだということをすっかり忘れておりました~!w
こういうのがお好きなのね?(-_☆
といってもBLのつもりはなく超溺愛の親子愛のつもりなんですが・・・w

URL | lain #0MXaS1o.

2010.07.11 02:32 * 編集 *

[ No:1445 ]

きっと次回は入浴シーンですねー(笑)。

和やかな展開ではありますが不穏が顔を覗かせつつありますね。

URL | 久遠 #OTCdg7QM

2010.07.11 12:19 * 編集 *

[ No:1446 ]>>久遠さん

入浴シーンはさすがにやばいですねー。
12歳という設定ですからw

次回当たり新展開に持ち込みたいですが・・・
話のテンポが悪くてなかなか進まない(;´Д`)

URL | lain #0MXaS1o.

2010.07.11 23:04 * 編集 *

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