OBLIVIONプレイ日記~Darker than Darkness~

OBLIVIONのロールプレイ日記と小ネタがメインです。
BUCK-TICKを愛して止まないので作中にBUCK-TICK語録が多数出てきますが、BUCK-TICKとは何の関係もありません。

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気狂いピエロ 第1話 ~Targeting~ 

目に映るもの全てが真実であるとは限らない。

しかし人の認識とは得てして曖昧であり、真実の姿を知らずともそれが真実であるという誤解の中で生きている。

例えば紙に1本の横棒を引いたとき、人はそれを"線"であると認識する。

だがユーグリット幾何学では、線とは"幅を持たない長さ"であり、紙に書いた横棒はどんなに細いものであろうと幅が存在する限り線足りえない。

しかし幅がなければ目視する事は出来ず、人が"線"だと思っているものは"線のような何か"であり、正確な線ではない。

だが人々にとってそれは紛れもなく"線"なのだ。

同様に全ての物体は正確な形を留めておらず、それは真実の姿を模したまがい物に過ぎないが、人々はそれを真実であると信じて疑わない。

では真実とは何か。

 

 

 

――真実は、我に在り――

 

 

 

帝都の夜。
国で随一の賑わいを見せるこの街も、夜の闇と共に静寂が訪れる。
商店街の明かりは消え、宿屋や一部の飲食店の灯りだけがまだかろうじて人の存在を示しているものの、夜道を歩くのは巡回兵と疎らな人々。

「お美しいですね」

男が通りかかった若い女に声を掛けた。
人気の少なさに加え、突然見ず知らずの男による問いかけは不気味である事この上なく、若い女は警戒し身を強張らせる。

 

よく見ると男の顔には皮膚の紅潮が見られる。
その口元からは不愉快な酒の臭いが、澄んだ夜の空気と同時に漂ってくるのが分かった。

「ど、どうも・・・」

相手が不浄な輩でない事に僅かに安心するも、絡まれたら面倒だと思い、作り笑顔で返事をしその場を離れようとする。
しかし男はそんな女の嫌悪などまるで気にせず、したり顔で話し始めた。

「いえ、申し訳ありません。 あなたを見て美しいと言ったのではありません。 あなたに投影される本質が美しいと申したのです」

若い女は困惑顔。
所詮は酔っ払いのたわ言であり相手にするだけ無駄である事は最初から分かっていたが、無視してやり過ごそうとしても男は道を阻んで女を開放しようとはしない。

「私は本質の世界を見抜く力があります。 多くの人々はあなたを見て"美しい"と思うでしょう。 それはあなたが本質の世界の"美しさの原型"に限りなく近いからです。 本質の世界が見えない人には、まるであなた自身が美しいように錯覚してしまうのです」

得意満面の男の話はなおも続く。

「ですがそれは間違いです。 美しいのはあなたを介して見る本質の世界の美であり、あなたにはその影が映し出されているからに過ぎません」

「は、はぁ・・・」

「いえ、あなただけではありません。 そもそもこの世界は本質世界の影でしかありません。 全てがまがい物であり完璧なものなど存在しないのですよ」

 

「おい、その辺にしとけって」

若い女の背後からもう一つの声が聞こえた。
恐らくこの酔っ払いの連れらしい男が、夜道からその困り入った顔を覗かせる。

「お嬢さん、申し訳ない。 こいつ酔うと妙な哲学を語り出す癖があるんだよ」

男は苦笑いしながら、若い女へ軽く頭を下げる。
若い女は不機嫌な面持ちでフンと鼻を鳴らすと、その場を足早に立ち去った。

「おい、頼むぜ。 おれまで悪者みたいになっちまったじゃないか」

男は酔っ払いの方へ顔を向けるが当の本人は寝耳に水の状態で、ほろ酔い顔のまま次の獲物を探す。
やがて通りかかる人影を見つけると、そそくさと歩みを寄せた。

「・・・ったく」

男は頭の後ろを掻きながら溜息をついた。

 

「あなたは何者ですか?」

羽の女は男の問を無視し歩みを止める事はなかったが、それを拒絶と理解できない酔っ払いは気にせずに女の歩調に合わせて歩き始めた。

「あなたは一見して人のようだ。 そしてその羽は蝙蝠のようであり、その角は悪魔のようだ。 あなたにはいくつもの原型が分有されていて、本質が見抜けない。 一体あなたは何者ですか?」

女は答えない。
己が何者であるかはこれまで何度も自問自答してきたが、決して答えが出る事はなかった。
だが男の問に答えないのは、答えが分からないからではない。
女にとってこの酔っ払いは相手にするだけの価値はなく、はなから男の存在自体を認識から外しているためだ。

「いい加減にしろ・・・お?」

再び顔を覗かせるのは連れの男。
だが、女の姿を見て顔が引きつるのが分かる。
それは相手が異形ゆえに、無意識からくる恐怖。

女に付いていこうとする酔っ払いの男を、力ずくで自らの身に引き寄せる。

「す、すまねぇ。 こいつのことは気にしないでくれ」

遠巻きに謝罪を述べる男。
すると女は、その声に合わせるかのようにその場に足を止めた。

男の顔に緊張が走る。
何か気に障ることでも言っただろうか?

だが女にとってはその男も酔っ払い同様に認識から外されていた。
足を止めたのは他に理由がある。

女は夜空を睨み付けるように見上げる。
何か不穏なものが、こちらに向かってくるのを僅かな空気の流れの変化から感じ取っていた。

 

――何か来る。

 

 

やがて夜の闇を裂いて現れたものは、火の玉のように赤く燃える飛来物。

「な、何だあれは?!」

男が叫ぶ。
女は危険を察知し、すぐさまその場を飛び弾く。
男も酔っ払いの手を引いて、急いでその場を離れた。

 

 

 

やがて火の玉が地面に衝突すると、大爆発と共にけたたましい爆音が夜の静寂を打ち破った。

爆発を逃れた女は、再び夜空を睨み付ける。
魔法の類のようだが、そこに敵の気配はなかった。

すると再び上空から姿を現す謎の火の玉。

 

――・・・狙われている。

街中では騒ぎが大きくなると判断した女は、一目散に街の外へ走った。

 

 

 

 

 

爆音により揺り起こされた人々と、騒ぎを聞いて駆けつけた帝国兵で騒然となる街を後に、街より離れた橋の高欄の上から今だ目に見えぬ敵を見据える。

 

――私を始末したいようだが、迂闊な行動は自らの存在を知らしめる結果となった。
そして死神の鎌は、今この瞬間にお前の首を捉えた。

お前が何者かは知らないが、私に向けて放たれた紅蓮の火は死へのいざないに非ず――

 

――お前が為の殺しの調べ――

 

 

 

PCが不調で、しばらく更新出来なくなるかもしれません。
ごめんなさいTT

 

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テーマ: Oblivion

ジャンル: ゲーム

カテゴリ:OBLIVION ロールプレイ日記

2009.11.27 Fri. 14:28 -edit- Trackback 0 / Comment 5

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この記事に対するコメント

[ No:1214 ]

久々のThanatosさんの登場ですね~。
真実、物事の本質という事から始まって、さらに見えない敵の存在と、
物語のスケールも少しずつ大きくなってきているのかなと感じました。

冒頭にもあったように「物事の本質、あるいは真実とは何か?」
「これが現実だと言われるけど、じゃあ現実って何なんだろう?」
こういう話、大好きなんですよ~。
というより、考え始めると底が見えない事は何でも(笑)
表裏一体に関する話とかも結構好きでして。

だからこの酔っ払いの人が言ってる事も「うんうん」と頷きながら目で追っていたのですが、でも・・・いきなりはやめてほしいかも(笑)

PCの調子が良くないという事ですが、PCにもスランプはあります(笑)
それでも変わらずお待ちしておりますので、更新出来る時に温めておいたアイディアを思いっきりぶつけていって下さい♪

あと、ついにブログをオープンしまして、
事後報告となってしまいましたが、早速こちらのブログのリンクを登録させて頂きました。
まだまだカスタマイズなどの技量不足で見にくいかもしれませんが、
お時間がある時にでも是非遊びに来て下さい♪
アドバイスなども大歓迎ですので、よろしくお願い致しますm(_ _)m

URL | Kirsche #-

2009.11.27 19:04 * 編集 *

[ No:1215 ]

いつも楽しみにして読んでいます永遠とです。                   
コメントをいつも書こうと思っているのですが、忙しい身なので書こうにも時間がなくかけませんw

PC不調ですか^^;大変ですねw僕もたまに仕事用のPCがいきなりシャットアウトすることもしばしばあるので困っています;;                      またPCがよくなったら更新お待ちしております。 また時間があれば見に来ます~

URL | 永遠と・・・ #-

2009.11.27 20:24 * 編集 *

[ No:1216 ]

>Kirscheさん
こんばんわ~。
あまり難しい話にはならない(書けない)ですが、ちょっとばかりThanatosさんに触れる話になる予定です~。
いつも悩むのが冒頭の入り方なんですが、今回は酔っ払いにしてみました。
確かにいきなりあんなこと言われたら嫌ですよねぇ…(笑

PCは以前修理しましたが、やはり寿命みたいでいつ起動しなくなってもおかしくない状態です・・・。
そろそろ買い替え時ですねー。

ブログオープンおめでとうございます!
しかもリンクまで貼っていただいて><
これから見に行きます~!


>永遠と…さん

お忙しい中、コメントありがとうございます!
いきなりシャットダウンするようになるとどうも寿命が近いようですねTT
うちもいきなりシャットダウンして、それ以来調子が悪いと言うか、なんとかギリギリで動いている感じです;

URL | lain #0MXaS1o.

2009.11.27 21:59 * 編集 *

[ No:1217 ]

何が始まるんだろう?的なwktk感!
文章がやっぱりいつも素敵ですね。

PC不調とは大変ですね><
わたしも前のPCから今のに乗り換える時、
前のデータ移動とインストールし直しが大変でしたわ…。

これからも楽しみにしてますのでPCの復旧頑張って下さい!

URL | YUZU #Hf1dhM3U

2009.12.02 14:09 * 編集 *

[ No:1218 ]

>YUZUさん

こんにちわ、返事が遅くなりました・・・!
文章は本当に自信がないので勘弁してください(笑

乗り換えは面倒なんですが、OBはフォルダそのままコピーすれば大体元の状態で使えるのでなんとかなるかなー><
ツール関係がちょっと面倒ですね;

URL | lain #0MXaS1o.

2009.12.04 15:51 * 編集 *

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