OBLIVIONプレイ日記~Darker than Darkness~

OBLIVIONのロールプレイ日記と小ネタがメインです。
BUCK-TICKを愛して止まないので作中にBUCK-TICK語録が多数出てきますが、BUCK-TICKとは何の関係もありません。

ここに該当する記事はありません。

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Messiah of the Darkness 第6話 ~啄木鳥~ 

「現在家主は留守だが、時期に帰ってくるだろう。
と言っても、まだ12歳の子供だがな」

 

「自己紹介くらいはしておこう。 俺の名はLeon(レオン)。
元々はこの村の住民ではないが、数年前から故あって両親不在の家主の保護者代わりとして一緒に暮らしている。
日記を読んだのなら多少は知っているだろう。
家主の父親は親の役目を放棄し行方知れず、母親は他でもない、お前たちの押収した日記の執筆者だ」

Leonと名乗る男に案内され入った先は、あの日記の持ち主の家だ。
家主の子供とは日記に登場した精神分裂病の幼子のことだろう。
だが、父親は別として母親も不在というのが少々気にかかる。

「お前の名は。 お前が何者にしても名前くらいはあるだろう」

相変わらず刺々しい物言いで男は詰め寄る。

「私の名はThanatos。 先に断っておくが、この名についての言及は無しだ。 名前以上の意味はない」

一瞬何かを言おうとした男が押し黙る。
先を見透かされたようで不服そうな表情を見せるが、面倒なやり取りは御免だ。
早めに釘を打っておく。

「それで――」

 

「何が聞きたい」

振り向きざまの男の問いかけに、一瞬言葉に迷う。
聞くべきことは色々あるが、考えがまとまっていない。
知っていることを適当に話してくれればこちらで勝手に整理するが、男も準備をしていたわけではない。
言うべきことが定まらず、質問に答える方が楽だという考えだろう。
押しかけたのがこちらである以上、やはりこちらが先導する必要がある。

「Dr.Lobectoとは何者だ」

この男が何処まで知っているかを計る意味でも、敢えて大まかに、それでいて単刀直入の質問をぶつけてみる。

「悪魔だよ」

正当な答えは返ってこない。
むしろ、回答として用意されていた雛形を読み上げるような、事務的で淡白な答えだ。

 

「私が欲しいのは正確な情報だ。 お前の感情によって歪曲した個人的意見では参考にはならない」

 

「そいつは失礼したな。 だが俺は人間だ。 どうしても感情というものがまとわり付く。 特に、俺のような激情家はな」

男は皮肉めいた笑みをこぼす。

「だが俺はそれが悪いとは思わない。 むしろ誇りに思っている。
なぜなら感情こそが人が人である証だからだ。
そうだろう?
どんなに美しい景色を見ても何の感慨も沸かず、どんなに愛情を注がれてもその愛を感じることもなく、明確な目的も意思も持たずにただ機械のように決められたルールの上での生活を繰り返す。
それが人間らしいと言えるのか?」

向き直った男の顔からは先ほどまでの笑みは消え、怒りと、そして憂いに満ちていた。

 

「お前はどうなんだ? よく言えば冷静と言えなくもないが、そのように感情を押し殺し、ただ任務遂行のために冷徹に振舞う。
調査員としては優秀なのかもしれないが、それでいいのか? そこに生きがいを見出せるのか?」

男は徐々にエスカレートし、質問の回答としては支離滅裂となっている。
確かに、本人も認めるように激情家だ。 

「何に対しての皮肉かは知らないが、その意味が理解しかねる」

相変わらずの私の態度に、男は不愉快そうに顔をしかめた。
男の言っていることは分かるが、私がこのような性格になったのも生きていくための術の一つ。
誇りとまでは思わないまでも、それが悪いとも思っていない。

「すまんな。 お前に当たるつもりはなかったんだが、奴のことを考えるとどうしてもな」

しばらく無言で私を見つめていた男だが、冷静さを取り戻し一息つく。

 

「奴は・・・、Lobectoは人間の心を奪うんだよ」

神妙な面持ちで男は呟いた。

「これは怒りによって捻じ曲げられた感情論ではなく、現実に俺が目にした光景だ。
理由は知らんが、奴は人の心を奪い廃人にする。
一部では人の魂を捕食していると言われている。 それが奴が悪魔と呼ばれる所以だ」

 

「詳細を聞きたい」

 

 

 

 

 

 

「昔、まだ若いころ、俺は冒険者だった。
毎日のように遺跡や洞窟を巡り、帰っては酒を飲み明かす、自由気ままな生活をしていた。

相棒もいた。 幼馴染で、俺の親友」

 

気性が荒く些細なことですぐに頭に血が上り、相手がオークの戦士だろうとお構いなしに掴み掛かる。
自ら喧嘩の輪に飛び込んでは大暴れし、Creatureの群がいれば全てを蹴散らすまで戦い続ける、無鉄砲で恐いもの知らずの特攻野郎。
とにかく、豪快な奴だった。

周りの連中はそんなあいつを能無しの暴れ者だと罵ったが、これくらいでなければ冒険者は勤まらないと鼻で笑っていたな。
そいつのおかげで命に関わるような危険な目にも幾度となく遭ったが、あいつを憎んだことはない。
むしろ仲間想いで気が良く、ピンチの時には必ず駆けつけてくれるあいつが、俺は好きだった。

そんな折、あいつが突然相談を持ちかけてきた。
悩みなどないようなやつだったから、面食らったのを覚えている。

 

「やはり、直したほうがいいと思うか?」

いつになく神妙な口ぶりだった。
何を、と問いかけると、あいつは正面に広がる景色を眺めながら、感慨に耽るように言った。

「俺の性格だ。 別に周りの奴らがなんと言おうと構わないが、唯一、お前に迷惑をかけていると思うと心苦しい。
俺と行動をしていれば、そのうちお前まで白い目で見られるようになるかもしれない」

返ってきたのは意外な言葉だった。
何もかもが豪快で、一暴れすれば次の瞬間には晴れ晴れとしているあいつだが、心の奥底ではそんな自らの性格に不満を持っていた。

「それに現実問題として、この先冒険を続けていればどんな危険なモンスターや罠が存在するか分からない以上、ある程度冷静な判断も求められるだろう。
今までは運よく切り抜けてきたが、これからもそううまくいくとは限らない。
となると、ネックになるのはやはり俺だ」

「ほう、随分と大人になったじゃないか」

「からかうなよ、俺は真面目に言ってるんだ」

口元は笑っていたが、あいつの目は本気だった。
だから俺は言ってやった。

「それがお前という男だ。 だからこそ俺はこうして一緒に冒険している。
それに俺はそんな危険な状況も冒険の醍醐味として楽しんでいる。 気にすることはない。
そもそも性格なんてそう簡単に変えられるものじゃないだろう」

「それがな、聞いた話だが、ほんの数時間で性格を改善させることができる医者がいるらしいんだよ」

奴の言葉に俺は目を丸くした。

「なんだそれは。 鎮静剤でも打つのか?」

「ははは、どうだかな」

正直、半信半疑だった。 あいつも同じ思いだっただろう。

 

「未だにタムリエルでは精神科という言葉はメジャーではないものの、それでも精神病や神経症といった心の病が認知され始め、それを治療するための専門医が僅かながら存在することは知っていた。
方法は主に問診によるカウンセリングで、病から立ち直ったという人たちの話も聞いたことはある。

だが奴の場合は病気ではなく、あくまでも人間性、性格だ。
性格とは個々の育った環境や周囲の影響、先天的傾向によって形成されていくもので、外部から意図的に変化させるというのはどうにも不自然な気がした。
もちろん、今後の生活環境において性格の変化は起こりえるし、長いスパンをかけて専門医によるカウンセリングを受ければ可能かもしれない。
だが僅か数時間の間に改善するなど、それこそ魔術の類でも使用しない限りは難しいだろう。
いや、むしろ不可能だと思っていた」

 

「その後、周りの連中にけしかけられたこともあり、あいつは勢いでその治療を受けることとなった。
俺は簡単に性格を変えられるはずもないと思っていたから、遠巻きにみているだけで特に引き止めることはしなかった。
それに治療といっても大げさなことではなく、カウンセリングによって考え方を変化させる、セルフコントロールの方法を説くなど、あくまでもきっかけを与えるだけにとどまると思っていたからだ。

だが――」

 

次にあいつに会ったときには既に、あいつではなくなっていた。

確かに攻撃的で血の気の多い性格は改善されていた。
だがそれだけではない。

精神的意欲は著しく激減し、活動性も失われ無気力となった。
日が経つにつれ空ろな目で虚空を見つめていることが多くなり、意味の分からない不思議な言葉をつぶやくこともあった。

 

 

「啄木鳥が・・・、啄木鳥がまた、俺の頭を掘りにきた・・・」

 

「コンコンコン・・・、コンコンコン・・・」

 

「啄木鳥・・・」

その言葉に私は、彫刻でも彫るかのように脳の一部が抉り出される場面を想像した。

「やがては動くことさえ困難となり、あいつは冒険者をやめた」

 

それからは故郷へ帰り真っ当な仕事に付く道を選んだが、何をやっても無理が効かず長続きしない。
一日の大半をベットで過ごし、夜になると延々と酒を飲み続ける。
そんなあいつを周りの連中は怠け者だと蔑んだ。

 

「だがそれは違う!
あいつ自身が一番苦しんでいたんだ・・・!!
思うように動いてくれない体と、何も感じない心に・・・!!

俺はあいつに、以前のように豪快に暴れまわっていた姿を取り戻して欲しいと願い、毎日のように外に連れ出し俺たち二人の冒険譚を話して聞かせた。
依然として反応はなかったが、それでも俺に出来ることはそれしかなかった。

そしてある日、久しくあいつは口を開いた」

 

「お前の話を聞いても、何も感じない」

 

「?!」

うつろな目と、淡白な口調であいつは言葉を続けた。

 

「俺には心がない。 心を、取り戻さなければ――」

後日、あいつは姿を消した。
俺は悟った、Lobectoを探しに行ったのだと。
後を追うように俺も村を離れたが、ついぞあいつの消息をつかむことは出来なかった。

 

「・・・」

男は深く瞳を閉じ、軽く深呼吸をする。
その様子は、叫びだしたいほどの悲しみと怒り、そして治療へと向かう親友を止めることが出来なかった自責の念を噛み締めているように見えた。
激情家である自らを誇りだという男、それは親友の心を奪ったDr.Lobectoへの当て付けでもあるのだろう。

「つまらん話をしたな。 俺の主観の域を出ない偏った情報ではお前の役には立たないかもしれんが、俺にとって奴は親友から大切なものを奪い去った悪魔。 それが奴の全てだ」

「目的は」

「さあな。 奴自身は治療だと言い張っているが、"治療"を施されて助かった人間はごく少数。 殆どは俺の親友と同じような状態にされている。
ただ考え方を変えれば、いかに重度の精神疾患であろうと 病の元である心を根底から奪い去ってしまえば"治った"と言える。 至極、合理的な方法だな」

皮肉の笑みで吐き捨てるように男は言う。
だが私はその前の言葉に違和感を覚えた。

「助かった人間がいるのか」

「ああ。 それでも幼児退行や情動障害など、人格水準が著しく低下している場合が多かったが、俺の知っている中でただ一人、正常な状態まで回復した者がいる」

 

「ただいま、Leon」

男が言葉を区切るのとほぼ同時に、まだ変声期を迎えていない子供の、少年とも少女とも取れる耳通りの良い声が戸口から響いた。

 

「お帰りだ。 精神分裂病を患いLobectoの手に掛かりながらも、正気を保っている少年――」

 

「Leon、いる――?!」

男に呼びかけながら現れた少年の顔が、恐怖に歪む。

 

「あ・・・あ・・・」

 

「・・・」

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カテゴリ:OBLIVION ロールプレイ日記

2010.06.28 Mon. 06:32 -edit- Trackback 0 / Comment 8

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建物の表示がおかしい?! 

最近またまた普通のプレイを始めてしまいました。
何度もこんなことを書いている気がしますが、毎回脇道にそれてメインクエが進まず、メインクエを進めてもだいたい「Blood of the Daedra (Daedraの血)」あたりから徐々に面倒になってきて結局そのまま放置というパターンを繰り返しており、未だにメインクエをクリアしておりません。

RamDiskも入れて快適になったし、今度こそは!ってことでまた始めたのですが、CTDがやたらと多いことに気付きました。
新たにプレイするに当たって色々なMODを追加したのでそのせいもあると思うのですが、穏やかでヌルヌルな平原で何の前触れもなしに突然CTDとか結構なストレスになります。

他にもゲートに近付いたとき、ゲートを閉じて元の世界に戻った直後、衛兵に呼び止められた直後、罰金を払って画面が切り替わる直前、待機しようとしたときなど、結構頻繁に起こります。
追加したMODを外したりして多少は収まりましたが、それでもまだ起きますね。
今までは不正な処理とかしない限りは全然起きなかったんですが・・・。
といっても物語用のSSを取るときは同じ場所からあまり移動しないので、気付かなかっただけかもしれません(^^;

それ以外にも気になる部分がチラホラ。
まずはコチラをご覧ください。

 

こちらは「アリウス湖の洞窟群」の入り口です。
なんかおかしいですよね?

横に回り込むとこんな感じ。

 

見ての通り、洞窟の入り口の周りの岩が表示されず、ドアだけが浮いているように表示されています。
奥の方には何やらメッシュが存在しないことを示すマークが。

ちょうど「FormID Finder」を導入していたので、その場で存在しないメッシュを確認します。

 

※クリックで拡大

何かのMODの影響かと思いきやそうではなく、どうも大本の「Oblivion.esm」が原因のようです。
参照しているメッシュファイルは「 CEntranceMtnSnowLG02.NIF」。

Vanillaのファイルはbsaでまとめられてるので、ファイルが存在しないということはあり得ない。
bsaから呼び出せていないのなら、他のメッシュも呼び出せないはずだし・・・。

ただ気になるのがファイル名の最初に半角スペースが入っているということ。
でもOblivion.esmは書き換え不可能なので元々こうなっていたと思うんですが、一体どういうことでしょう?

とりあえずCSでOblivion.esmを展開し、このメッシュを確認してみます。

 

 

やっぱり参照先のメッシュファイルの先頭に半角スペースが入っています。
念のためレンダービューで表示させてみたのですが、そちらではなぜか正常に表示されます。

 

さっぱり意味が分からないので、とりあえず怪しげなMODを外したり色々やって、終いには再インストールまでしたのですが改善されず。
もーどうにもならん!って思ったときにふと気づいたことが・・・。

この時、bsaファイルはRAMDiskから読み込んでいるのですが、これを普通にOBフォルダから読み込ませたらどうなるんだろうと思い試してみたところ、

 


あっさり解決。

 

再インストールまでしたのにヽ(`Д´)ノ
つかどうして半角スペースが入っているんでしょう。 罠?
oblivion.esmを修正出来ればいいんですが。。。

他にRAMDiskから読み込んでいる人はどうなんでしょう。
これ以外にも参照先に半角スペースの入ってるものがいくつかあったので、ここ以外でも同じような状況が発生すると思われます。
RAMDiskから読み込んでいる人は、是非とも確認してみてください。
(ちなみにここはカラモン?が演説をする洞窟です)。

 

こういう無駄なことで時間をとられて結局ゲームが進まないのですが、この問題はRAMDiskから読み込んでいる以上は避けては通れないようなので見なかったことにします。
が、問題はそれだけではありませんでした。

 

 

 

おっさんは無視して建物の方に注目してください。
何かおかしいですよね?
小さいテクスチャを目一杯引き延ばしたようなぼんやりしたテクスチャが表示されています。

どうも遠景用のテクスチャではないかと思うのですが、何故かそれが近くの建物や壁に表示されてしまっています。
3枚目の画像は、本来なら街の入り口の大きな扉がある場所なのですが、変なテクスチャに隠れてしまっています。
ちなみに無理矢理外に出たらCTDしました(;´Д`)

これは常にこの状態なのではなく、再起動すると元に戻るのですが、しばらくするとまたこんな風になっています。
撮影場所はコロールですが、ブラヴィルでもこんな症状が出ました。
たぶん他の街でも出ると思います。
一度だけ、CS内で表示されるような薄っぺらい木が目の前に現れたこともあります。

どうせまたRAMDiskだろうと思い通常の読み込みに戻したのですが、どうやらそうではないみたい。
先ほどの時と同じように怪しげなMODを外したり、OBSEプラグインのOBGEを消したりしたのですが、改善される気配なし。

結局また再インストール。

で、慎重に再構築をしていたのですが、その時にふと気づきました(また)。

oblivion.iniも結構弄っているのでこれをデフォルトに戻したらどうかと思い、oblivion.iniを削除した後、再インストール前にバックアップを取っておいたOBフォルダからOBを起動してみます。
その結果、今のところは上記のような症状は現れていません。
原因は一切不明なので、安心はできませんが。。。

しかし一度だけですが、プレイヤーキャラクターの体が、メッシュが透けて見えるという気持ち悪い症状が現れたこともあり、グラボを疑い始めています(NPCは正常)。
ちなみにこのPC、購入して4ヶ月でHDDが逝かれて修理に出しています。
今度はグラボ・・・?il||li _| ̄|○ il||li

まだ分かりませんが、すごく嫌な予感がしています( ̄▽ ̄;)
分割の支払いがまだ6ヶ月ほど残ってるんですが・・・。

 

ちなみにコメントで言っていたSSDの件ですが、うちのPCではケースの構造上HDDを取り外さない限り増設できないことが判明。
バッファローから出ているUSB3.0対応の外付けSSDなら速度的には良さそうですが、通常のSSDよりも値段が高く、さらにうちのPCはUSB3.0に対応していないため、増設インターフェイスも買わなきゃならないので、そうなると懐に大打撃となるのでSSDは諦めるしかなさそうです。

期待していたのでちょっとガッカリ。。。


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カテゴリ:四方山話

2010.06.18 Fri. 01:12 -edit- Trackback 0 / Comment 5

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Messiah of the Darkness 第5話 ~疑心~ 

時は闇。
闇は人々に恐怖と疑心をもたらす。

 

案内役のやかましいガードに示された道、いや、もはや道ですらない斜面を直進する。
日は完全に暮れており、この時間帯に足場の悪い山中を歩くには、視界が悪いことも相まって余計に疲労が溜まる。
だがガードが言うには、村までは舗装された道はなくこの斜面を進むしかないようだ。

 

やがて木々の間から村の囲いが顔を覗かせる。

このような辺境地に存在する村は、独自の文化が確立され部外者を受け入れられない傾向が強い。
もっとも、それがただの冒険者で害はないと判断すれば、あるいは話くらいは聞けるかもしれない。

だが闇は人々に恐怖と疑心をもたらす。
そして危惧するべきはそれだけではない。

危惧するべきは――

 

 

 

 

 

「!!」

風を切り飛んできた物体は、鉄製の矢。
反射的に身を引いてその矢を躱す。

 

 

「村へは入れさせんぞ、OBLIVIONの悪魔よ」

 

「・・・」

やはり私の容姿こそが、最も疑心と恐怖をもたらす要因となった。
相変わらず厄介な姿だ。

 

 

 

 

 

「いやー、やっぱうまいっすね! ここのおにぎり!
特にこのツナマヨネーズニギリなんて最高! まさにおふくろの味っすね!」

 

「で、さっきの続きなんですけどね。
その子、男と二人っきりで歩くのが初めてみたいで、なんていうか一言も話さないんですよ。 照れちゃって。
かといって一方的に話しかけても困っちゃうだろうし、自分も黙ってたんですけどね。

ホラ、相手に合わせるのって大事じゃないですか、大人として。 と言うより、男として?
いい年こいてそれが出来ない奴、結構いるんですよ。
あ、自分はその辺、わきまえてるんで。

でもさすがに退屈なんで、適当な獲物でも現れないかなあと思ってたんですが、ちょうど良いところにオーガが襲ってきたんですよ。
まあ、自分にしてみればちょっとした肩慣らしが出来ると思って嬉しかったんですが、やっぱりその子、容姿から"悪魔"なんて言われちゃったりするんですが、そこは女の子なんですよねー。

木の陰に隠れちゃって出てこないんですよ。
別に恐がるような相手でもないんですが、考えてみれば普段から厳しい鍛錬をしている自分とでは感覚が違うのは当たり前ですよね。
自分にとっては遊び相手のオーガでも、女の子にしてみればそれは恐い怪物でしょう。

出来れば勝負を長引かせて少し楽しみたかったんですが、不安にさせちゃうとアレでしょ、アレ。 なので、さっさと追っ払ったんですけどね。
でもそこで思ったんですよね、"やっちゃったなー"って。

どうもその気もないのに女性を引きつけてしまう体質みたいで、案の定その子も目を輝かせて見つめてるんですよ。
と言っても今は自分、恋人を作る予定はないんで、敢えて気づかないふりをしたんですけどね。
でもそのクールな態度が余計に彼女を惹き付けてしまったみたいで――」

 

 

 

 

 

「今のは威嚇だ。 お前が大人しく帰るというのならばこれ以上手出しはしない。 出来ればは平和的な解決を望む。 村に争いごとを持ち込みたくはないからな。 最も―」

高台から飛び降り、村への進入を遮るように男は前に立ちはだかる。

 

「お前が人間の言葉を理解できればの話だが」

 

「ならば私の言葉に耳を傾けろ」

 

 

 

 

「くだらない問答は時間の無駄だ。 単刀直入に言う。 お前が私を見てどう思おうと構わないが、私はDr.Lobectoの素性調査のためにここへ来た。 故に情報が欲しい」

私の言葉に男はしかめた表情で鼻を鳴らす。

 

「あのイカれた外科医のことか。 残念だが奴はもうこの村にはいない。 それが分かったのならさっさと立ち去るんだな」

「それは出来ない。 こちらも仕事で来ている以上は何かしら手がかりが必要だ。 そしてその手がかりは今のところこの村にしかない」

 

「何でもいい、奴について分かることがあれば情報を提供してもらいたい。 それ以上はこの村に干渉するつもりはない。 元より―」

 

「興味もない」

その言葉に明らかに不機嫌な表情を見せる男。
それでいい。

頭に血が上って向かってくるようであれば実力でねじ伏せ、話せる状況を作り出す。
同時に先に手を出したのは己であり、あくまでもこちらは自己防衛のために応戦したと男が理解すれば、引け目から口は軽くなるだろう。

そうでなければ奴はある程度話せる男だということ。
あえて戦闘をする必要はない。

 

「・・・過ぎた口を利くじゃないか。 それは村へ対する侮辱と受け取れるが?」

「暗闇から不意打ちをして、かつ私個人を侮辱したお前に言えたことではない」

 

「一つだけ言っておくが、大本の依頼人は帝国ガード。 数日前に調査隊がこの村へ訪れたはずだ。
これ以上奴らに村を掻き回されたくなかったら、素直に私に話した方が利口だ」

 

「・・・なるほどな。 正義という名の悪を振りかざし、全てを力でねじ伏せようとするあいつらに比べれば、お前の方が多少は理性がありそうだ。
だが忘れるな。 少しでもおかしな真似をしたら、俺の矢がお前の心臓を射貫くことになる」

 

「私がお前に武器を向けるとすれば、それは極めて受動的な反応に過ぎない。
つまり、お前がおかしな真似をしなければ私は何もしない」

 

「うまい言い回しじゃないか。 それはお前が"粗相"をしでかしたときの言い訳作りか?」

 

「違うな。 敵意を剥き出しにしているのはあくまでもお前だということだ」

 

「・・・ふん、まあいい。 お前に害はないようだし、Lobectoの手下というわけでもなさそうだ」

 

「聞かせてやろう、医者の皮を被った悪魔の話をな」

 

 

 

 

 

「それでですね、女将さん」

 

「その子を目的地の近くまで送って分かれることになったんですけど、やっぱりというか何というか、その子離れたがらないんですよ。
怪物に襲われたばかりだし、不安というのもあると思いますが、何よりすごく寂しそうな目をしてるんです。 つまり、おれと別れることが?

でも自分も仕事があるんでそこは心を鬼にして背を向けたんですが、案の定呼び止められましてね。
必死に説得して何とかその場で別れたんですが、今頃彼女、一人で泣いてるのかな―と思うと胸を締め付けられるような気分ですよ」

 

「また俺は罪を犯してしまった・・・。
今回だけじゃない、きっとこの先も自分の知らないところで涙を流す女性がたくさんいると思うんですよ。
女性を泣かせるのは趣味じゃないんですが、こればかりは自分でもどうしようもないんですよね。
生まれ持っての体質、というか、魅力?」

 

「一体、どうすればいいんですかね、女将さん。
やっぱり自分は存在そのものが罪なんでしょうか・・・」

 

 

 

 

 

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2010.06.07 Mon. 17:42 -edit- Trackback 0 / Comment 4

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