OBLIVIONプレイ日記~Darker than Darkness~

OBLIVIONのロールプレイ日記と小ネタがメインです。
BUCK-TICKを愛して止まないので作中にBUCK-TICK語録が多数出てきますが、BUCK-TICKとは何の関係もありません。

ここに該当する記事はありません。

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Mr. Darkness & Mrs. Moonlight 第17話 ~不死身~ 

 

 

「・・・」

 

「・・・手ごたえあったぜ!」

 

「・・・」

 

 

「え・・・?」

「ククク・・・」

胸に突き刺さった剣をゆっくりと引き抜きながら、男は不敵に笑う。
剣は体を貫通したにもかかわらず、血は流れていない。
それは、男が明らかに普通の人間とは違う存在である事を意味していた。

 

「生憎だったね・・・。僕は心臓を貫かれた程度では死なないんだよ。でも、しっかりとお返しはさせてもらうよ」

 

「僕は老化を防ぐために生体機能を停止させている。お陰で若く美しい姿を保っていられるものの、傷を付けられるとたとえ治癒魔法だろうと回復は無理なんだ。
そもそも治癒魔法とは生体機能を飛躍的に促進させ、一時的に身体の自己治癒能力を高めるもの。僕に効果が無いのは当然だけどね・・・。 何が言いたいか分かるかい?」

恐怖でただ後退ることしか出来ないオモロの耳に、男の言葉は届いていない。
その驚愕の表情を楽しむように男は言葉を続けた。

「つまり君は、文字通り僕に一生ものの傷を負わせた」

 

「償ってもらうよ・・・。僕と同じ傷跡を残す事でね」

 

 

 

 

 

「ま、まずい・・・!!」

「ダメよ・・・! その脚じゃまともに戦えるはず無い・・・!」

未だ太腿からの流血が治まらぬ中、痛みを堪え自らの剣を支えに立ち上がろうとするクチナシを、少女は必死に静止する。

「だが・・・、このままでは確実にオモロは殺される。 奴の言うように、何もせずにいるくらいなら意地の一つでも見せなければなるまい。このままやられるのをみすみす見逃すことなど出来ん」

 

「友ゆえに・・・!」

 

 

 

 

 

 

「ま、待て! ここは一つ、穏便に話し合おうではないか・・・!」

「その必要は無いよ。 どの道ムーンライトを連れ去ろうなどという不届きな輩は生かしておけないからね」

 

「もがき、嘆き、叫ぶがいい。 僕では決して味わう事の出来ない死への恐怖、そして生への執着を、存分に楽しませてくれたまえ」

 

「うわあああああああ!!」

 

 

 

 

 

「オ、オモロ・・・!!」

 

「ううううう・・・」

 

 

「ククク・・・どうしたんだい? 早く逃げないと死ぬよ。あと僅かでも僕が力を込めれば、恐らく心臓に達するだろうね」

 

「お、おのれ、ダークネス・・・!!」

(もてあそんでいる・・・!
不死身ゆえに死の恐怖を一切感じることのなくなった奴自身の死への衝動を、オモロに投影する事で満たそうとしているのか。

奴に近づけば恐らく一気に剣を突き刺すだろう。
しかし今のおれの状態では、奴が剣を突き刺す前に接近し妨害することは不可能。
かといってここで傍観していてもオモロは助からん・・・!

どうすれば・・・どうすればいい!!)

 

「お願い、やめてダークネス! 目的はあたしなんでしょ?! 彼は関係ないわ!! だから・・・!!」

 

「ツ、ツインテールちゃん・・・! 」

(ツインテールちゃんが、悲しそうな顔をしている・・・!

何やってんだ、俺は!!
助けに来たってのに返り討ちにあってたんじゃマヌケにも程があるぜ・・!!

俺にとってはツインテールちゃんの笑顔こそが全て・・・!
笑顔にさせてやれないどころか、悲しませてどうする・・・!!)

 

「ツインテールちゃん・・・!」

(戦う事も出来ない俺がツインテールちゃんにしてやれる事・・・。
それは強がりでも何でも構わない、笑顔を絶やさない事・・・!

苦しそうな顔をすれば、それは彼女にも伝わり彼女を悲しませることになってしまう。
どんなに苦しくても、どんなに痛くても、俺は絶対に笑顔を絶やさない。
笑いに人生をかけた俺の最期の悪あがきだ・・・!

死ぬその瞬間まで、笑顔を貫き通してみせる・・・!!)

 

「大丈夫だぜ・・・! お、俺はこんくらいで死んだりしねえからよ・・・!! さ・・・さっさとこいつをぶん殴って・・・、一緒に、街へ帰ろう・・・!!」

もはや彼の頭に自らの保身はなかった。
ただ彼女を想い、胸に激痛を感じ顔を歪ませながらも必死に笑顔を作り、そして心の底から笑って見せた。
全ては少女の為に。

 

「オ、オモロ・・・!」

どうすることも出来ない絶望的な状況に、少女はただその場で涙するしかなかった。

 

「残念ながら、心臓を貫かれて死なない人間などいない。僕のように不死身でもない限りね。 試してみるかい?」

少女の願いをよそに男はさらに力を込める。
もはや切っ先がオモロの心臓へ到達するのは幾分もなかった。

 

「ぎゃあああああああ!!」

今までで最も大きく、そして痛々しい悲鳴が、広い城内の隅々まで木霊する。

「嫌ー!!!」

目の前で繰り広げられる凄惨な光景に耐え切れず、少女は目を伏せ耳を塞いだ。

 

 

 

 

 

やがて悲鳴が止むと、再び城内には静寂が訪れた。
聞こえるのは少女のすすり泣く声のみ。

口を開くものはいない。
だがそれは、オモロの死による絶望感からくるものとは違っていた。

「興味深い」

女の声が暫しの静寂を打ち破る。
そこにいる少女とは別の、無機質で感情のこもらない淡白な口調。

少女は伏せていた目を恐る恐る開く。
傍らにいるクチナシは一驚を喫した表情で、突如として現れた声の主を見つめていた。
少女もクチナシの視線の先に目を向ける。

 

 

「・・・!?」

 

 

 

 

 

「ならばその首、切り落としても生きていられるのかどうか、試してみることにしよう」

 

「あ・・・あいつは・・・!!」

 

 

 

 

 

「?!」

 

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2009.03.27 Fri. 13:49 -edit- Trackback 0 / Comment 8

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Mr. Darkness & Mrs. Moonlight 第16話 ~意地にかけて~ 

「ミスター・オモロ! 何故お前が此処に?!」

 

「後を付けて来たんだ。 やっぱり家でジッとしてるなんて俺には出来ねえよ!」

 

「何言ってるのよ、オモロ! さっさと逃げなさい!」

「そうだ、お前の敵う相手ではない! 早くこの場を離れるんだ!」

 

「そ、そうはいかねえよ。確かに俺は戦いなんてしたことねえし、はっきり言って俺が来たところで役に立たないことくらい分かってる。でもよ・・・」

 

「惚れた女を危険に晒しておいて一人だけ家でのうのうとしていられるほど、俺は腑抜けじゃないぜ!!」

 

「?!」

 

「俺にだって意地はある。 たとえ勝てないまでも、ツインテールちゃんを逃がす隙くらいは作って見せるさ」

 

「ストーカー野郎!! 俺様が来たからにはもう勝手な事はさせねえ!!」

 

「ぶっ殺してやるよ・・・」

 

「僕を・・・"殺す"?」

 

「面白い・・・」

 

「待て、ダークネス! くそ、、、脚が…!」

 

 

「僕を殺したいのかい? それならやってみるといいよ。出来るものならね・・・」

 

や・・・やっぱり怖えよ・・・!
クチナシが敵わないような相手に、素人の俺なんかがどうやったって勝てるはずがねぇ!!

でも・・・

 

「オモロ・・・!!」

 

戦いとは守る者のために命を賭ける事・・・!!

ツインテールちゃんだって、おれなんかより何十倍も怖い思いをしてるんだ!
ここで逃げ出しちまったら、二度とあの子に顔を合わせる資格はねぇ!!

男を見せろ! オモロ!!

 

「い、言われなくてもやってやる!」

 

む、無理なのだ、オモロよ。
たとえ意地をかけたところで、不死身である奴を倒す事は、物理的に・・・!

 

「か、覚悟しやがれ、ストーカー野郎・・・!!」

 

「キエエエエエ!!」

 

「チェストォォォ!!」

 

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2009.03.25 Wed. 12:46 -edit- Trackback 0 / Comment 2

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Mr. Darkness & Mrs. Moonlight 第15話 ~意外な救援~ 

「それは、当然だろう。 何故ならあの御伽噺は僕が書いたんだからね」

「何?」

しばし互いに見つめ合った後、交わる刃を振り払い二人は距離を取る。
クチナシは自らの大剣を背中へ戻し休戦の意を表すと、王子もそれに倣い剣を収めた。

 

「自らあの本を執筆したと? どういうことだ」

 

「ムーンライトを見つけ出すため・・・」

 

 

「あの本は知っての通り御伽噺だ。 いつから事実だと言う噂が流れたのかは知らないが、あれはあくまで作り話であり、別に僕の存在が公になる事を危惧する必要も無いさ」

 

「そう、単なる御伽噺だよ。ただ一人を除いてね」

 

「ムーンライトか・・・」

「その通り」

 

「僕は彼女の転生を願った。しかし彼女がいつ何処に誕生し、そしていつ前世の記憶を取り戻すかは分からない。
そこで御伽噺という形で僕自身の存在をアピールしたんだ。 転生した幼い彼女がそれを手に取ったときに、過去の記憶と、僕の存在に気付いてくれるようにね」

 

 

 

 

「なるほどな・・・。仮に彼女が転生した場合、まだ自我の固まっていない幼少時なら、きっかけを与える事で意識の奥底に眠る前世の記憶を取り戻す可能性はあるかもしれない。

極めて合理的な方法と考えられなくも無いが・・・、まだ合点のいかぬ事がある」

 

「何故そこまで転生を確信できる。 彼女が転生するなどという確たる保障は何も無いはずだ」

 

「約束したんだよ。 僕と彼女の最後の約束、そして彼女の最期の願い・・・」

 

 

 

 

 

「ねえ、生まれ変わったらまた、私を見つけてくれる? また私のこと、愛してくれる?」

ベッドに横たわり、今にも消え去りそうな弱々しい声で呟く少女。
少女は我が身に定められた運命を既に受け止め、目前に死が迫っている事を悟りつつも、その顔は穏やかだった。

男は少女の細くしなやかな手を強く握り締めた。

「当然だ。何度生まれ変わろうとも、僕は必ず君を見つけ出し、そして永遠に愛すると誓うよ! だから…」

握り合う手に涙が零れ落ちる。

 

「良かった。ありがとう」

安心したかのように呟くと、やがて少女の瞳はゆっくりと閉じられ、そして呼吸が止まる。

「ムーンライト! 目を開けてくれ・・・!! 僕を・・・僕を独りにしないでくれ!! ムーンライト!!」

少女は二度と目を覚ます事はなかった。

 

 

死に際の恋人との約束。
恋人と最後に交わしたやり取りを語ったとき、今まで感情のこもらなかった王子の顔に、微かに悲しみの色が浮かぶ。

王子にとっては決して忘れ去る事のできない悲痛な記憶。
"約束"は何よりも、悲しみに暮れる王子の心を支配したに違いない。

そう、狂おしいほどに。

 

「最愛の人を失うのは、それこそ身を切られるような思いだろう。 絶望と孤独に打ちひしがれ、寂しさから恋人の転生を無垢なまでに信じたい気持ちは痛いほど分かる。 だが…」

 

「今のお前は己の孤独と寂しさを紛らわすために、ムーンライトとの約束を口実に無差別な虐殺を繰り返しているに過ぎん」

 

「・・・何だと」

 

「お前も既に気付いているのだろう。 今までお前が誘拐し、そして殺めてきた少女がムーンライトではないことに」

 

「お前はムーンライトの転生を願うあまり、それを無理やり実現しようとした。 外見的な特徴から少女を捕え、無意識にムーンライトだと思い込もうとした。
だが全てはお前の独り善がりの妄想だと言う事に気付くべきだ。 幻想を追いかけ、幻想に飲まれ、幻想と戯れる時間は終わったのだ」

「彼女はムーンライトだ・・・。 今はただ、記憶を失っているだけに過ぎない」

「そうやって今まで何人の少女の命を奪ってきたのだ。 これからも同じ事を永遠と繰り返すつもりか」

 

「真実に目を向けろ! そして己の作り出す都合の良い虚構を否定するんだ!」

「・・・黙れ」

 

「お前の愛したムーンライトは、そのような血塗れた狂気の先で果たされる約束など、望んではいないはずだ・・・!」

 

「黙れ・・・!!」

激しい怒号と共に振り下ろされる銀の剣。


 

「ぐ・・・っ!!」

反射的に身を引いたものの、切っ先はクチナシの太腿を深く切り裂き、その場に跪くように崩れ落ちた。

 

「・・・!!」

 

「戯言はよしてくれ。 彼女はムーンライトなんだよ、間違いなくね。
邪魔をすると言うのなら、悪いけど死んでもらうよ」

 

「君は彼女とは違う。 死ねばそこで終り、転生することもなく永遠に虚無の闇に閉じ込められるだろう」

 

「人の心にむやみに触れた、君がいけないんだよ」

王子の瞳は、クチナシの首元を見据える。
脚を両断される事は免れたものの、傷口は深く、立ち上がることすら困難なほどにその機能を失っていた。

「目を覚ますんだ、ダークネスよ…!」

 

「スタァーーーーーップ!! そこを動くな! 犯罪者のカス野郎め!!」

 

 

 

 

「ガ、、、ガードの救援か・・・?!」

 

 

 

「?!」

 

「ミ、ミスター・オモロ・・・?! 何故ここに・・・!!」

 

「ツインテールちゃんをいじめる奴は、何人たりとも許さん!!」

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2009.03.21 Sat. 11:34 -edit- Trackback 0 / Comment 11

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Mr. Darkness & Mrs. Moonlight 第14話 ~問いかけ~ 

「なるほど・・・。お前が不死身の王子、"ダークネス"か」

 

 

 

 

 

「何故、僕の名前を知っている」

憤懣の表情を崩すことなく、マスクの男を睨み付ける。

 

「最初の問いから順番に答えよう」

そう言いながら、男は少女の前へと移動する。
不意に相手が襲い掛かってきても、少女を極力危険に晒さないための配慮だ。

「おれの名はワタリテツヤ、通称"クチナシ"だ。 此処へは道中で知り合った同志の手腕により、エントランスの扉をロックピックで開錠して入った」

山道で知り合った羽の生えた謎の女、入り口の扉が開かないと知るや否や、徐に取り出したロックピックで難易度の高いと思われる扉の鍵を、まるで盗賊のような手捌きであっという間に開けてしまった。
剣以外に覚えの無いこの男にとっては、それこそ魔法のように見えたのだろう。
表街道を生きる人間ではないと若干の疑念を感じたものの、少なくとも現時点では目的を同じとする同志と考え、敢えて要らぬ詮索はしなかった。

 

「お前の名を知っている理由については、御伽噺の"月夜の花嫁"を読んだからだ」

"月夜の花嫁"。事実を元に書かれたと言われる子供向けの御伽噺。
永遠の命を手に入れた王子が今も尚孤独に生き続けているという、幼き日に恐怖した記憶。
今でこそ恐怖は無いものの、その衝撃的な事実はあれから数十年経った今も男の心に焼きついていた。

「なるほど、あの話を読んだのか。 確かにあの本には僕たちの名が記されている。 では、一つ質問を追加しよう」

 

「何をしに、ここへ来た。 まさかとは思うが、僕のムーンライトを奪いにきたなどと言うつもりではないだろうね」

「その言い方は語弊があるな。 相思相愛の二人を無理やり引き離すようなマネをする程おれは落ちぶれてはいない。 此処へ来た理由はただ一つ」

 

「お前が恋人と思い込んで誘拐したツインテールという少女を連れ戻しに来た」

その言葉に、相手の男の眉間がかすかに痙攣する。
表情は変わらないものの、明らかに今まで以上の憤りを露にした。

 

「彼女はムーンライトだ。 今でこそ記憶を失ってはいるが、次なる転生のためにここで死ぬ必要がある」

 

「あたしはツインテールよ、何度も言わせないで! アンタの恋人でもないし、転生もしない! 全くの別人よ!!」

思わず身を乗り出し叫ぶ少女を、男は制止する。

 

「下がれ、今の奴には何を言っても無駄だ」

 

 

「彼女に触るな!!」

 

「きゃ!!」

「くっ・・・!!」

間一髪、突如として猛進してきた男の斬撃を、体勢を低くしたまま横に飛び跳ね身をかわす。
しかし、王子の目はその動きを的確に追尾していた。


クチナシもそれを悟り続けて追撃が来ると判断すると、前方へと飛び崩れた体勢を立て直し自らも剣を抜く。

 

 

漆黒の剣と白銀の剣が激しく交わり、耳を劈くような金属音が静寂の城内に響き渡った。

 

「・・・!!」

あまりに一瞬の出来事に少女は未だ事態を把握しきれずに、呆然と二人を見つめていた。

 

「解せんな・・・」

互いに膠着状態のまま、クチナシは呟いた。

 

「それほどまでに彼女を思い、存在を隠すためにわざわざこんな辺境の地へと移り住み世間との決別を果たしたというのに、なぜ自らの存在を仄めかす様な御伽噺の作成を許可した?」

「・・・」

「己が不死身である事に加え、自らと恋人の名前、そして恋人の死。 何故著者はそこまで詳細な事実を知っている」

閉鎖的な世界で生き、他人から干渉される事を忌避する男が、自らの身の上を第三者へ公開しそれを本に仕立て上げ世界中に広める。
まして他人に身の上を話すという事は、そこから情報が漏洩する可能性が高く、そのような危険を冒してまで作られた御伽噺というのは極めて不自然な代物に思えてならなかった。
だが、敢えて不自然な行動を起こす事には必ず意味がある。
男はその意味を問うべく、言葉を投げかけていた。


 

「それは、当然だろう。 何故ならあの御伽噺は僕が書いたんだからね」

「何?」

 

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2009.03.14 Sat. 16:08 -edit- Trackback 0 / Comment 11

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Mr. Darkness & Mrs. Moonlight 第13話 ~ダークネス~ 

振り上げた銀の剣は、真っ直ぐに少女の心臓へ向けられていた。
男の顔に躊躇の色は無い。
少女の死は死に非ず、転生を促すための手段であり、少女と外界との接触を根絶するための防衛処置。

全ては男の異常なまでの独占欲が駆り立てる、純粋で冷酷な異形の愛。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ・・・! ど、どうしてそうなっちゃうの?!」

常軌を逸した男の行動に、少女は叫ぶ。
意に介さずムーンライトという別人に仕立て上げられ、挙句に拒絶しようものなら隔離の名の下に殺害される。

これほどまでに独善的で理不尽な男の行動など理解できるはずもなかった。

 

「君を守るためさ、薄汚い俗社会からね。 記憶が戻らないのなら仕方が無い、あの世にいるのが君にとっても一番安全なんだよ。 大丈夫、また見つけ出してあげるから」

「そんなの・・・!!」

「君を愛している・・・故に殺す。 甘美なまでの至上の愛を、君に・・・」

「嫌ー!!」

背後の扉の把手に手を掛け、脱兎の如く逃げ出す。
その姿を不敵な笑みで見送る男。
城の構造を掌握している男にとっては、出口の塞がれた城内で少女を追い詰める事など平易極まりない事であり、少女の行為は男の脈打つ欲望をさらに高揚させるだけでしかなかった。

「ふふふ・・・君の骸には薔薇がよく似合うんだよ。 血のように赤い薔薇がね」

 

 

 

 

 

少女は走った。

逃げ道がは無い、それは先ほどまで扉という扉を調べ尽くした少女はよく理解している。
しかし、理不尽な理由で死を宣告され、それをその場で素直に受け入れる事など到底出来る事ではなかった。

とにかく逃げなければ、少女の頭にはそれしかなかった。

 

「はぁ、はぁ。 きょ、狂人だわアイツ! 愛してるのに殺すってどういう理屈?! あたしのこと"14番目"とか言ってたけど、もしかして訳の分からない理由で同じように他の子も・・・」

 

 

 

 

 

 

「でも、ちょうど良かったわ・・・! 追われてるの・・・! 何だかよく分からないけど命を狙われてるの! 助けて!!」

 

「・・・そのようだな」

男は立ち上がり通路へ視線を向けると、それを追うように少女も向き直る。

 

視線の先には、殺気に満ちた鋭い眼差しで、不信な侵入者と少女を交互に睨み付ける男。
背負った銀の剣から、これから男が行わんとしている行動が容易に想像できる。

 

「誰だい、君は。 どうやってここへ入った」

僅かでも刺激しようものなら、弾け飛ぶように斬り掛かって来るような、そんな切迫した眼差し。
だが、侵入者であるマスクの男は、至って冷静だった。

 

「なるほど・・・。お前が不死身の王子、"ダークネス"か」

-続く-

 

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2009.03.11 Wed. 12:26 -edit- Trackback 0 / Comment 8

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